タンナファクルーは明治二十年、首里真和志町で生まれました。
私の曽祖父であり丸玉創業者の玉那覇宏次朗の父が考案した、黒糖、 小麦粉、卵で作った素朴な焼き菓子です。
当時は大変高価な宮廷菓子、光餅(クンペン)の代用品として庶民に親しまれ、今では沖縄の伝統的な焼き菓子として知られております。
この一風変わったタンナファクルーという名前は創設者のあだなに由来しています。
家の名である「玉那覇」(沖縄の方言でタンナファ)と色黒だった曽祖父のあだ名「色黒」(クルー)を合わせて
「タンナファクルー」と呼ばれるようになったそう。
長く庶民に愛されてきたタンナファクルー。
私も丸玉の三代目として、創業当初から続く、お客さまへの感謝の気持ちと伝統、技法を守り、これからも変わらない美味しさを届けてまいります。
丸玉 三代目当主 大田靖
守り続ける手作りの味
黒糖、小麦粉、卵が主原料のシンプルなお菓子だからこそ、季節や天気によって配合や焼き加減を調整し、ひとつひとつ丁寧に手作りしています。 力のいる生地こね、手間のかかる型抜きなど全ての工程を手作業で行うのは、皆様に愛されている創業当時からの味を守るためのこだわりです。
選びぬかれた県産黒糖
タンナファクルーにとって大事な黒糖は沖縄県産にこだわり、選びぬいた貴重な伊平屋産の純黒糖を使用。 伊平屋産純黒糖はミネラルやビタミンが豊富で、ほのかに感じる塩気とほろ苦い甘さが特徴です。この特徴がマルタマの<元祖>タンナファクルーの味の決め手のひとつになっています。
感謝の気持を形に
お客さまへの感謝の気持を伝える沖縄の習慣であるシーブン(おまけ)。 マルタマも店舗に工場が併設せれていた頃は、「買いに来てくれてありがとう」と直接シーブンを渡していました。工場が別になった今も、感謝の気持ちは伝えていきたいと1袋11個入で販売しています。